大山桜
本州中部以北の山地に普通に生える高さ12mほどの落葉高木。ヤマザクラとは葉の基部が円形または浅い心臓形であること、小枝が灰白色でなく、紫褐色であること、花芽の鱗片はヤマザクラより短く反り返ることは少ないことなどで区別する。花は径3~4.5cmの淡紅紫色。ヤマザクラよりも紅が濃い。通常、ソメイヨシノより5日ほど遅く、4月~5月に開花し、7月に果実が黒紫色に熟す。核果は径11~13mmの球形。大山桜。
さくらをこよなく愛した西行法師の歌を二首。
たぐいなき 思ひではの 櫻かな
うすくれなゐの 花のにほいは
願わくは 花のしたにて 春死なん
そのきさらぎの 望月のころ